あの山西哲郎先生が言い出しっぺ!

学生・市民ランナー指導を長年にわたって続け,70歳を超える今も現役で走り続ける,今や日本ランニング会のメンター的存在,山西哲郎氏。「ランナーズ」や各種ランニング系メディアでの連載や記事を目にした方も多いはず。10年以上前,岡山県北,吹屋地区に一目惚れした氏が,ランニング仲間と地元を巻き込んで大会は始まりました。
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あせらず,競わず,ゆっくりと

ご存知のとおり,マラニックですのでタイムは計測しません。参加ランナーはまる一日,走ること自体を楽しんでいます。気心知れたランニング仲間との参加も楽しいですし,全国から集まってきたマラニックファンと知り合い,楽しく話しながらという方も多いです。もちろん,ただ黙々と・・・・・というランナーも大切な存在です。
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城下町高梁,備中神楽,奇岩の絶景を経てベンガラの吹屋地区へ

最近では雲海に浮かぶ幻想の山城「備中松山城」で有名な高梁市内をスタート。歴史ある備中神楽(びっちゅうかぐら)を大切に残す町々を通って,自然あふれる山間部を,少しずつ標高を上げながら走り抜けます。山間部で産出した銅や物資を運んだ線路が敷設されていた,歴史あるトロッコがあり,並行して流れる川面に映る景色を眺めながら旅が続きます。

備中松山城

高梁市公式ホームページより
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コース後半は,川面の風景から一気に山中の激坂をいくつも駆け上がります。
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穏やかな木漏れ日のランもあり,激坂もあり。
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写真下部に見えるのがエイド。ここから高架の道路を登ります。
谷間から次第に標高を上げると,自分が通ってきたところを眼下に見下ろす絶景。地区の方々が大切にしておられる山奥の観光名所,夫婦岩が待っています。
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奇岩,夫婦岩から見下ろす風景。コース後半もあと少し!

ゴールは歴史を感じさせるレトロ空間,吹屋ふるさと村

ゴールに手前には,静かな林の中に続く長い坂。ちょっと挫けそうになりながらも最後まで脚を進めると,目の前には自分がタイムスリップしたのではないかと錯覚するような,歴史とレトロさが同居する吹屋ふるさと村。江戸時代から明治期まで,銅山ベンガラ精製で大いに栄えたとことろです。
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これが最後に気合の必要な吹屋への坂。ほんとうにもう少しです!
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このレトロ空間をウイニングラン!

もう許して,と言いたくなるエイド攻め

このマラニックのもう一つの醍醐味は,やはりコース沿道地区の方が練りに練った満腹保証のエイド。エイドサポートをお願いしている地区の皆さんが,長年のランナーとの交流や反応からメニューを考えてくださってます。後半は食べすぎて「もうお腹に入らない,ごめんなさい!」と変なところでくじけるランナーもちらほら。美味しい水で炊いたお米でおにぎりやお寿司,豚汁,猪汁,手作りの漬物は当たり前。前の年に「これ美味しい!」とおばちゃんにひと言ったら,翌年には大増量というエピソードも。夫婦岩のお汁粉だけでなく,最近は地元産果物由来のデザート系も増えてきました。
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これはまだ序の口。補給食に困ることはまずないでしょう。各エイドで趣向を凝らしてあり,さらに豚汁や猪汁が追加です!
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こんなのがズラズラ並んでいたら,先に進めません。
ここ数年は,料理が超お得意なご夫婦が,食事エイド「黒潮食堂」を展開してくださっています。ここが楽しみで参加するランナーの多いこと。実はここ,少量ですが「あるもの」が飲めます。(笑)
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見てください,この賑わい。中央ランナーの手元に注目!

コースは2種類,「だいたい」77kmと55km

タイム計測はありませんが,運営の関係上,関門時間はあります。ご自分の経験に合わせて選択していただき,無理はしないでいけるところまで自然と豪華エイドを楽しんでください。距離の違いは坂のボリュームの違い。走力がある方は大好きな坂トレーニングを心ゆくまで堪能していただけます。
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ゴール後はラフォーレ吹屋でゆっくりと汗を流して

ゴールゲートをくぐったら,ラフォーレ吹屋で汗を流してください。この宿はお料理が美味しいので,ぜひとも宿泊していただき,食後の完走パーティーに参加して,神楽山西先生の舌妙ランニングトークを楽しんで頂きたいです。
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食事チケットを使ってビールや食事ができます。

翌日は吹屋ふるさと村スタートでふれあいマラニック

翌日はラフォーレ吹屋スタートでふるさと村周辺を観光するふれあいマラニックが開催されます。8/12/22kmがあり,走力によって「なんとなく」グループ走行になります(笑)。初心者や初級者ランナーも多く,「マラニックって何なの」という方から,普段はガシガシ系のランナーまで安心して楽しめます。

ベンガラ館,江戸時代から大正時代まで操業した銅山を復元した笹畝坑道(ヘルメット被って中を走ります!),映画「八つ墓村」のロケが行われた広兼邸を巡る観光ランです。8/12kmゴールのさくら公園では,毎年美味しいさくら餅とおばちゃんたちの笑顔がが参加者を癒やしてくれます。22kmコースはその後もさらに脚を進め,セミ私設のお接待エイドが2箇所。地元農家提供のおにぎりや特製果物ゼリーなども頂けます。最後は前日のウルトラマラニックでも通った坂を駆け上がって吹屋ふるさと村まで。

山林や田園風景を楽しみながらの絶妙なアップダウンが印象に残るのか,リピーター参加ランナーも多く,「初めてハーフマラソン以上走ったんです」というランナーの,汗まみれの笑顔はスタッフの宝物。

ゴール後はラフォーレ吹屋で完走食事会。もちろん入浴もできますので,後味よくランニングを楽しめます。待っていた家族と一緒にという方もおられます。
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スタート前は山西先生のマラニック話を聞きながら,参加者みんなで体操。
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毎年好評のさくら餅。汗かいて公園頂上まで坂を登ったあとで,さくら茶の塩味が体に染みます。

手作り感満載の,ウルトラとマラニックのハイブリッド大会

初日のウルトラマラニックは,全くの初心者にはキツイと思いますが,「フルマラソン以上の距離を走ってみたいけどいろいろ不安」というランナーさんも参加しやすいかも。エイドサポートも運営スタッフも手慣れた方ばかりなので,心配はいりません。あとは皆さんの準備やトレーニング次第。

もちろん,走力のあるランナーはガシガシのマラニックというのもありですが,やはり少し肩の力を抜いてマラニックを楽しんみてはいかがでしょう。お友達誘って一日笑いながらとか,見知らぬランナーとの新たな出会いも楽しいものです。

初回から手作り感満載の運営なので,参加する方も支える側も「まあるい心」で楽しんでいただきたいですね。

2019年は5月開催でしたが,来年(2020年)はまだ未定です。ただ,ここ数年は満員御礼になるのが早く,気になっている方は公式サイト経由などでFacebookページなどをフォローしていたほうがいいと思います。

来年(2020年)開催されるなら第11回目。それぞれのランナーに,マラニックならではのどんな「ぷちドラマ」がたくさん生まれることでしょう,楽しみです。
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